涙が堕ちる
君の声さらって

胸の軋みも
胸の痛みも
かじかんで麻痺した

私の涙は何処で乾いていく?
私の痛みは何処に浄化される?

作りかけのメールを全部クリアにして
携帯を閉めた
しばらく開く気も起きない傷の宝庫
そしてその形を持たない文字

それにどれだけ苦しめられたか






温かい光を求めた
ぬくもりが欲しかった
誰の手も掴めなかった

誰に頼ることもできなかった
己の弱みさえ吐くことを拒絶させる仮面どもよ
乱暴な言葉と
粗野なる性格で成り立つ人間よ

息など、できるものか
首を絞めて私を笑い
そこまでしても私に笑えと要求し続けた

無理に入って買った紅茶
熱過ぎて舌は火傷した
しかし、そこはかとないこの熱は
私にはひどい優しさを呉れた
この温かさを知れば
視界も涙でその役を果たせまい

構わなかった
己の傷など
優しさを要求すれば
痛む胸など

金で手に入れた偽りの温もりなど



 

肌に感じる寒さなど
己の精神など
己自身など

生きることも
死ぬことも
考えることを拒んだ
思考も拒否した



この傷など