嵐来る夜

私の心を貴男は傷つけて
犯しながら去って行った

私の身体に貴男の指が刺し込まれ
潰して壊した私の心
誰が癒せようか

砕かれた心は元には戻らず

貴男の首を刈り取って
私は自由になろう
貴男の身体を切り裂いて
それで生命を奪い取れれば
私は自由になれる

私は美しく咲き誇った
咲き乱れ、雅な艶で周囲を麗し
至上に上り詰めた地位にあった

汚された花は枯れるのみ
死を望む
死を望む

その手で最期の根を奪わずして
私を得たと思うな








四季


巡り続けた時間
しかし、必ず同じ場所にはもどらない
いわば螺旋階段のようなもの

私を救おうなどと思わなくていいわ

今日も貴男の夢を見るの
とても幸せな夢よ
現実に戻るのが辛いほど
だけど私は幸福だと思うわ

でも止まらないの
流れ続ける血は

私の心はすでに破裂して
地に飛び散ってしまった

欠片の一つ一つが
希望を映しているように見えるけれども
それは錯覚で
貴男との想い出を一つ一つ映した
私の過去達なのよ

いつも貴男の亡霊が私の傍に来て
私にもどってきなよと囁くけれども
甘い言葉は毒だということを知っている

傷に一つ一つ染み込んでいく
癒しとは言えない苦痛
滲みでていくのは幸福たち
いつも間にか塗りこめられていたのは
貴男という残酷さ



貴男を失った
貴男を喪った


世界で一番愛してるわ
誰にも負けないほど
世界で一番誇っているわ
貴男のことを

この時代に祝福を
この時代に生まれてきた幸福を
貴男に出会えた可能性を
すべて 愛してる


この世など消滅すればいい
誰かに貴男を奪われるぐらいなら